専門学校で勉強したけれど、現場でちゃんとやっていけるの? 介護の仕事に就くに当たって、知りたいことをグループ法人の先輩職員に聞きました

子どもをもっても働き続けられるの?
女性にとって結婚しても子どもをもってもずっと同じ職場で働き続けられるのかどうかは大問題。育児との両立はハードルは高そう…など、不安もありますよね。話してくれたのは、育児と仕事を両立させている先輩たちです。
五十嵐
産育休のあと復帰した初めてのケースが私だったそう。
新原
それまでは、1度離職する人が多かったのよね。私があとに続けで2番目のケース。時間短縮(※)を利用することにしたので、「湖」から「みかん」の事務へ移ってパート配属になったけど、事務職でも育児時間がとれるとは思っていなかったので、仕事を続けられてよかった…。
川崎
5月に出産を控えていて、3月から産育休に入る予定だけど、時間短縮をとれば自然とパートになるから、あとに続く人のためにもがんばって正職員で復帰しようかなと悩んでいるところ。育児時間の1時間って、そんなに違うものなの? 私は通勤時間が長いので、確かに1時間は貴重かなとも想像するけど…。
五十嵐
朝、夕30分ずつ育児時間をとって9時から4時半、時間短縮で働いているけど、保育園の延長保育(※)を使わなくてもすむし、朝晩の忙しいときの30分はすごく貴重だよ。

子どもを育てながらずっと仕事を続けてきた人がたくさんいるから、やっていけるかも!って勇気がでるし、将来の自分もイメージできる

五十嵐
女性が子どもをもっても働きたいと考えたとき、育児休業制度が整っていることも重要だけど、子育てをしている事情を知って理解してくれていることが一番大事だと思う。あせるのが保育園からの急な呼び出し。去年10月に1週間ごとに子どもたちが次々と風邪をひいて大ピンチ。「子どもが小さいうちはしょうがないのよ。早くおむかえに行ってあげて。こっちはなんとかするから大丈夫!」という言葉に何度助けられたかわからない。
理事長をはじめ、子どもを育てながらずっと仕事を続けてきた人がたくさんいるから、やっていけるかも、って勇気がでるし、将来の自分もイメージできることはとても大きい。
新原
子どもをもって働いていると急な病気のときの早退やお休みがどんな人にも降りかかってきて、どうしてもお休みが多くなってほかの正職員の人と同じようには働けないのだから、「休みます」とはっきり言えるパートで復帰したことは、私はよかったと思う。
五十嵐
ピンチの原因は子どもの病気。でも、心の支えになるのも子どもというのが、働く母親みんなの思いじゃない?
新原
そうよね。育休中の1年間、子どもとべったりいっしょに過ごしていたけど、近所には同年代の子どもが少ないし、煮詰まった感じに…。今は仕事をしている8時間は自分の時間だから、リフレッシュして子どもを迎えることができる。仕事をしていれば悩んだり行き詰ったりすることはだれでもあるけれど、今仕事に新鮮な気持ちで向かえるのは、子どもと過ごす時間のおかげだと思う。

産休あけの生活は親にとっても子どもにとっても新しいチャンレンジ。慣れた職場に戻って正解でした

川崎
一度パートになっても、正職員に戻ることができるとは聞いているんだけど…。
五十嵐
最初の妊娠のとき、体への負担が少ないようにという配慮で、出産までの間、「ケアハウス」に異動させてもらって、産育休あけは「湖」のショートに日勤の契約社員で復帰。二人目の産育休あけはパートで復帰。そのときの育児の状況で無理のない形を選んで働き続けられるってなかなかできないからすごく感謝している。ゆとりができたら少しずつ時間を伸ばして、子どもが小学校に上がったら夜勤もできるようになるから、また正職員に!って思っているよ。
新原
子どもがいるとどうしても休まなければいけないことは多くなるのだから、遠慮しながら働くより勤務条件を変えて、きちっと務めるほうが精神的にもいいのでは?と個人的には思うけど…。私の場合、保育園は年度途中からは入りにくいので、逆に職場から4月入園に合わせて育休をとってきてもらえると…と言ってもらえたことがありがたかった。
五十嵐
保育園の入園には産休あけのタイミングも関係するよね。どうしても正職員でと思ったら、時間短縮をしても正職員でいられる職場を探すしかないけれど、子どもがいると再就職のハードルは高いし、保育園が決まっていなければダメといわれてしまう。だけど保育園は4月入園でないと難しいし、仕事が決まっていなければまずは入れない。たとえ新しい職場での仕事も保育園も4月からスタートできたとしても、たいていの保育園はしばらく慣らし保育(※)があるし、子どもも新しい保育園生活、親も新しい職場で0からスタートでは心の余裕がなくなっちゃって共倒れするかも。自分の仕事だけでも落ち着いてできていれば、そのぶん子どもに余裕をもって対応できるので、慣れている場所に戻って続けて、私は正解だったと思う。いずれ恩返しができるんだからと思ってがんばれるしね。
川崎
いままでつちかってきた経験が子育ての余裕につながるのね。正職員orパート?っていう条件面のことをメインに考えていたけれど、子も親も健康に充実して生活できる方法を考えることも大事なのね…。
五十嵐
ともかくやってみなければわからないから、まずは元気な赤ちゃんを産んでね。産休中は保育園の見学をするくらいしかできることはないけれど、子育てをしていくと働く自分をシュミレーションできると思うよ。

注釈)
※延長保育 保育所での保育時間は基本的に1日8時間、開所時間は11時間だが、通常の保育時間を上回って預かってもらうことを延長保育といい時間帯によっては延長保育料が発生する。認可保育園の場合、延長時間は1時間が多数派。施設によってシステムや延長保育料がかかる時間帯などはまちまち。

※時間短縮 正式名称は短時間勤務制度。育児・介護休業法で3歳未満の子を養育する労働者について働きながら育児をすることを容易にするため定められた措置の1つで次のいずれかの措置をこうじなければいけない。
@1日の所定労働時間を短縮する、
A週又は月の所定労働時間を短縮する、
B週又は月の所定労働日数を短縮する、
C労働者が個々に勤務しない日又は時間を請求することを認める。 制度。
なお、法律上で育児時間が1日2回各々少なくとも30分もらえるのは、生後満1年に達しない子どもを育てる場合。

※慣らし保育 認可保育園に入園後、保育園に慣れるために行う短時間の保育のこと。1週間〜10日間程度が平均だが、子供の月齢や状態により異なる。1日目は1〜2時間程度から段々と長くしていくのがふつう。